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宮垣 真理 さん
ほうせんか病院
皮膚・排泄ケア認定看護師
社会医療法人神鋼記念会神鋼記念病院の消化器センターで勤務し、2008年に皮膚・排泄ケア認定看護師の資格を取得。
認定看護師教育課程皮膚・排泄ケアコースの専任教員として出向したのち、褥瘡専従看護師として勤務。
訪問看護ステーションでの勤務を経て、2022年より医療法人成和会ほうせんか病院でWOCナースとして勤務。
当院は大阪府北摂の三島二次医療圏に位置する220床の療養型病院です。
入院患者の平均年齢は80.6歳で、75歳以上の後期高齢者患者は入院患者全体の80%、中でも90歳以上の方が入院患者全体の25%に上り、平均在院日数は154.7日と長期入院の患者が多い傾向にあります。 (2023年7月現在、入院患者217名)
また、日常生活自立度はランクB、Cの患者が多数を占めており、生活全般を他者に委ねている患者が多いです。
原疾患以外にも様々な基礎疾患を持ちながら療養されている患者が多いということであり、同時に皮膚が脆弱な傾向にあります。
患者は様々な医療デバイスを用いていますが、その中でも使用頻度が多いのはバルーンカテーテル、経鼻栄養のための胃管カテーテル、PICCカテーテル、全身状態モニタリングのための心電図や酸素飽和度モニターなどです。
様々な形状をした医療デバイスを複数使用するため、皮膚と接触し発赤や創傷を生じてしまう医療関連機器褥瘡(MDRPU)事例も少なくない状況です。
後期高齢者の割合が高い当院では『医療機器の圧迫によるMDRPUの発生』『MDRPU対策で使用するクッション材の選定』が課題としてありました。
■ 医療機器の圧迫によるMDRPUの発生
後期高齢者の肌は皮下組織が薄く平坦になっており、組織耐久性の低下が起きていることから、軽微な圧迫や摩擦でもMDRPUが発生し、発赤や潰瘍に至ってしまう場合があります。
■ MDRPU対策で使用する
クッション材の選定
MDRPUの対策では毎日の皮膚観察が重要になります。
MDRPU対策用の粘着のあるクッション材も存在しますが、皮膚観察の度に粘着のあるクッション材を剥がすと、高齢で脆弱な肌の患者では角質剥離が生じることで皮膚トラブルが発生するおそれがありました。
また、再度貼り直しができないものだと観察の度に交換の手間やコストがかかってしまう点も問題点として挙がっていました。
後期高齢者でのMDRPU対策が課題で対策方法に悩んでいましたが、高齢者の肌にもやさしく、皮膚観察の際に再貼付が可能なクッション材であるココロールミルなら解決することができ、導入することを決めました。
当院でココロールミルを使用して対策できた事例としては『腎瘻カテーテル』『バルーンカテーテル』『気管切開用カニューレ』が挙げられます。それぞれのMDRPU対策について解説していきます。
腎瘻カテーテルによるMDRPU
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発生事案
背部に挿入した腎瘻カテーテルが背中の皮膚を圧迫しMDRPUが発生していた。
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対 策
カテーテルによる圧迫を軽減するため、荷重がかかりそうな箇所にはココロールミルを全面貼付した。
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結 果
低栄養による沈下性浮腫があるためココロールミルの圧痕は残っているが、直接カテーテルが接触して起こった発赤は消失し、新たな発赤は見られていない。
バルーンカテーテルによる
MDRPU
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発生事案
大腿部に接触しているチューブの圧迫により発赤や水疱を生じていた。
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対 策
チューブの接触による圧迫を軽減するために、チューブの下にココロールミルを貼付した。
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結 果
ココロールミルを貼付したことで、発赤や水疱などを起こすことなく経過できた。
気管切開用カニューレによる
MDRPU
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発生事案
気管切開用カニューレの上部が甲状軟骨が隆起している部分に接触し発赤が生じていた。
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対 策
接触による圧迫を軽減するために、ココロールミルを差し込むように貼付した。
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結 果
ココロールミルを皮膚との隙間に挿入する事で、潰瘍などを起こすことなく経過できた。
ココロールミルを貼付した上からエアウォールふ・わ・り(フィルムドレッシング材)を臀裂に対してクロスに貼付する事で排泄物の侵入を防ぎ、剥がれにくくすることが可能でした。
当院は後期高齢者が多く、脆弱な皮膚の患者が多数を占めています。
MDRPUが発生しそうな箇所にあらかじめココロールミルを貼付することでMDRPUを起こさずに経過する患者が多かったです。
ガーゼで代用していた時に比べると、粘着があるココロールミルは剥がれにくく、剥がしたいときには角質を痛めずに剥がすことが可能なのは大きいメリットと考えます。
当院ではこれからも継続してMDRPU対策として使用していきたいと思っています。
ココロール カテ用を使用した
MDRPU対策
ココロールシリーズには滅菌で個包装タイプになっているココロール カテ用という製品もあります。
ほうせんか病院では、未滅菌タイプのココロールミルと滅菌タイプのココロール カテ用を場面に応じて使い分けするようにしています。
今回は中心静脈カテーテルでの対策方法を解説していきます。
■ 中心静脈カテーテルによるMDRPU
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中心静脈カテーテルの羽部分が皮膚に接触しMDRPUが発生。
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対 策
銀含有ウレタンフォームドレッシングを貼付し潰瘍が治癒後にMDRPUの再発防止を行った。
フィルムドレッシング材を貼付前に血管留置カテーテル専用のココロール カテ用を貼付。 -
結 果
ココロール カテ用を使用し、潰瘍化した箇所の再発防止ができた。
● 以上の内容は、あくまで予防対策の一例として紹介するものであり、効果を保証するものではありません。
● 執筆者のご所属、施設の状況、ケア方法、症例などは執筆当時(2025年5月)時点のものです。
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