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フィルムの貼り方は、看護師さんの日常業務の中でも重要なスキルの一つです。
特にカテーテルの刺入部を適切に保護することは、感染を防ぎ、患者さんの安全を守るために欠かせません。
しかし、適切な貼り方を知らないと、思わぬトラブルを招くことも…。
この記事では、実際に病院で起きた失敗談をもとに、カテーテルフィルムの適切な貼り方のポイントについてご紹介します。
●こんな失敗していませんか?
皆さんはカテーテルをフィルムで固定する際、刺入部がフィルムの中央にこないことで、貼り直しや追加のフィルムが必要になったり、隙間や空気が入ってしまった経験はありませんか?
このような問題は、フィルムを貼るときに端から固定し始めてしまうことで、隙間や空気が入る原因となることがあります。
このように、フィルムを端から固定してしまうと、刺入部の位置がずれてしまう可能性が高く、フィルムの中央に刺入部を配置することが難しくなります。その結果、刺入部の周りに隙間や空気が入りやすくなり、感染リスクが高くなるだけではなく、フィルム自体が剥がれやすくなる原因にもなります。
また、刺入部がフィルムの端に寄ってしまうと、貼り直しや追加のフィルムが必要になる場合があり、手間もかかってしまいます。
フィルムの固定に失敗した場合は、まず貼り直しを行いましょう。 貼り直しを行わず、追加のフィルムで二重に固定してしまうと、フィルムの水蒸気透過性が低くなり蒸れやすく、かえって患者さんの不快感を引き起こしてしまう場合があります。
このような問題が起きてしまうため、カテーテルのフィルム固定では、刺入部の部分から始めに固定し、フィルムの中央に刺入部が位置するように、隙間なく保護することがとても大切です。
では、刺入部をフィルムの中央に固定するには、どのような点を意識すればよいのでしょうか?
●刺入部をフィルムの中央に固定するときのポイント
1.フィルムの目印となる部分を決めて固定する。
専用品のフィルムなどで固定するときは、まずは目印となる部分を見つけましょう。
例えば、エアウォールIVのレギュラータイプでは、表のフィルムのロゴを目印にして貼ることによって、中央に刺入部がくるように固定することができます。
2.刺入部が動かないように刺入部の下をテープで固定する。
フィルムの中央に刺入部を固定するには、刺入部が動かないことが重要です。
刺入部を動かさず両手でしっかりと固定するには、あらかじめロックナットを支えるベース部分にテープを貼って、動かないように固定してから、両手でフィルムを貼ります。
そうすることによって、フィルムの中央に刺入部がくるように、安定して固定することができます。
フィルムの中央に刺入部が位置することによって、フィルムの隙間をなくし、しっかりと保護できるので、
感染リスクやフィルムの不快感を軽減し、患者さんの安全を守ることにつながります。
また、刺入部が見えやすい製品を活用することも失敗を防ぐ対策の一つです。
あらかじめ刺入部を確認しながら固定することで、フィルムに空気が入ることや、刺入部のズレを心配することなく、安心して固定することができます。
●まとめ
今回の記事では、カテーテルフィルムの固定における失敗例や、刺入部を中央に固定するときのポイントについてご紹介しました。
今後、カテーテルを固定する際は、ぜひ今回のポイントを意識して実践してみてください。
また、カテーテル固定の指導を行う際は、ぜひこの記事を参考にしてください。
●今回ご紹介した製品
エアウォールIVは3タイプの形状があり、中でもフレームタイプと切り込みタイプは、刺入部を確認しながら固定できる設計となっています。