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最も肌を傷つけないはがし方とは?|フィルムドレッシングで実験 !


フィルムドレッシングをはがした後に、肌が赤くなったり痒くなったりしていませんか?
そういった症状が現れていなくても、実際には肌が傷ついているかもしれません。
肌が傷つくのは、テープをはがす時の角質剥離が大きな原因です。角質剥離を少なくするためには、そもそもテープ自体を見直して粘着がやさしいものを選ぶことも重要ですが、実はテープのはがし方(はがす時の“角度”)も重要と言われています。
この記事では、「角質剥離量が少ないのはどの角度ではがした時なのか」、また「フィルムドレッシングの製品の違いではどのくらいの差が出るのか」、実際に実験を行いました。

フィルムドレッシングのはがし方

今回は「0°剥離」「180°剥離」「90°剥離」の3つの角度で、角質剥離量の実験を行います。
一般的にフィルムドレッシングは、肌と平行にはがす「0°剥離」が一番やさしいと言われています。

サージカルテープや絆創膏などは、肌と反対にはがす「180°剥離」が一番やさしいと言われています。

肌と垂直にはがす「90°剥離」は、どのテープでも一番肌を傷つけやすいはがし方と言われています。

【実験】同じテープでも、はがす方向で角質剥離量に大きな違いが!

健康な20~30代男女5名の腕に一般的なフィルムドレッシングを貼り、はがした後の角質剥離量を調べました。
(はがした後のテープに付着した角質を紫に染色し、マイクロスコープで150倍に拡大)

【結果】0°剥離が最も角質剥離を軽減できる
個人差はありますが、180°剥離・90°剥離に比べて、0°剥離が角質剥離の量は少ない結果でした。
実際にはがれた角質の量を見てみましょう。
0°剥離が、最も紫色の面積(はがれた角質の量)が少ない傾向にあることが分かります。
現在フィルムドレッシングを使用していて、違う方向にはがしていたという方は、この機会にぜひはがし方を0°剥離に見直してみましょう。


次に、フィルムドレッシング自体を見直した場合、この結果にどういう差が生まれるのかを検証してみます。
先ほどの実験では一般的なフィルムドレッシングを使用しましたが、超低刺激のフィルムドレッシング「エアウォールふ・わ・り」でも同様の実験をしてみました。

【結果】エアウォールふ・わ・りは一般的なフィルムドレッシングと比較すると、どの角度ではがしても角質剥離の量を軽減できる
以下の図がエアウォールふ・わ・りを使用した実験の結果です。
1つ前の実験の一般的なフィルムドレッシングの実験写真と比較すると、角質剥離の量が格段に少ないことが分かります。
同じ人・同じ条件で実験しているのにもかかわらず、フィルムが違うだけでこれほどの差が出ました。

エアウォールふ・わ・りの場合、どの方向からはがしても角質剥離の量が少ないため、患者さんがよく動く時や、0°剥離がしづらい関節部などでも安心してはがすことができます。また、在宅看護でご家族がフィルムをはがす場合など、はがし方を指導しづらい環境でも安心してお使いいただけます。


【角質剥離の少ないフィルムドレッシング:エアウォールふ・わ・り】
“ふわりゲル”と呼ばれる、超低刺激・密着ゲルを使用した極薄のフィルムドレッシング
肌が弱い高齢者や赤ちゃんなど、一般家庭から医療施設まで幅広く使用されています。

詳しくはこちら

まとめ

肌に刺激を与えないためには、きちんと0°剥離を行うことが大切です。
さらに肌に傷つけたくない場合は、肌にやさしいフィルムドレッシングを使用することも手段のひとつです。
加齢や病気治療などで弱った肌は、間違ったはがし方をしていると、かぶれだけではなくテープによる皮膚裂傷(テープテア)の発生にもつながりかねません。
きちんと0°剥離を行ったり、肌にやさしいフィルムドレッシングを使用したりして、肌を傷つけないようにしましょう。


以下の記事で肌がかぶれてしまう他の原因も紹介していますので、ぜひご覧ください。
絆創膏・テープかぶれはなぜ起こる?治療法・原因・対策を紹介

※今回検証に使用した、一般的なフィルムドレッシング、エアウォールふ・わ・りは両方とも自社製品です。