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気づけていますか?尿道カテーテルのテープ固定で見逃してしまいがちなトラブル

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尿道カテーテルのテープ固定には、見過ごされがちなトラブルが潜んでいます。一つひとつは小さな問題ですが、時には重大なトラブルにつながることもあります。ここでは、そんな隠れトラブルとその対策についてご紹介します。

固定テープの剥がれ


尿道カテーテルの固定テープの剥がれは、経鼻チューブや静脈カテーテルと異なり、患者さんを注意深く観察しないと気づきにくいため、放置されてしまう可能性があります。テープが剥がれると、意図しないカテーテルの抜去など、重大なトラブルにつながるおそれがあります。

剥がれの原因は、テープをしっかり密着して貼ることが出来ていなかったり、尿道カテーテルが大きな力で引っ張られていることなどが考えられます。しかし、しっかりテープが貼られていたとしても、患者さんの体の動きによる複雑な皮膚の伸縮に、テープが追従できずはがれてしまうケースもあります。

テープ固定の際は挿入部との間にテンションがかかりすぎないようにすることが大事です。また、患者さんの動きに合わせて伸び縮みする伸縮性の高いテープを使うことが有効な対策となります。

テープかぶれ


テープかぶれも、見過ごされがちなトラブルの一つです。「いつものこと」と放置していると、患者さんによっては重い皮膚トラブルにつながることがあります。また、患者さんが快適に過ごせるよう、かぶれにくい貼り方やテープ選びをすることが重要です。特に尿道カテーテルの固定テープはかぶれやすい太ももや下腹部に貼ることが多いため、かぶれ対策は重要です。

テープかぶれの原因はさまざまですが、テープを伸ばした状態で貼ったり、テープを肌に対して垂直にはがすなどの刺激の強い剥がし方をしていることが考えられます。しかし、きちんとテープの貼り剥がしを行ったとしても、患者さんの動きによってテープが伸びの許容範囲を超えて皮膚を引っ張ったりすることが刺激になるケースもあります。

テープを自然な状態で貼り付けたり、テープを剥がす際は周囲の皮膚を押さえながら皮膚に対して180°の方向に剥がすことが大事です。また、皮膚の伸び縮みに追従する伸縮性の高いテープを使うことで、皮膚への刺激を減らすのも効果的です。また、汗で蒸れやすいテープはかぶれや皮膚の浸軟につながりやすいため、水蒸気透過性の高いテープを使用することも大切です。

テープカットの手間


固定テープを剥がれにくくするため、看護師がハサミでテープをカットすることもあります。この方法は有効ですが、ハサミを使うため、病棟によっては衛生面で問題が生じたり、業務が忙しいとあらかじめカットしてストックしておくことが難しかったりします。また、カット方法の統一や、覚えるための負担も隠れた問題です。

そこで、あらかじめ最適な形状にカットされたプレカット製品を活用すると、業務負担を大幅に軽減できます。

固定方法のばらつき


手技が統一されていない場合、患者さんを引き継ぐ際に固定の意図が伝わりにくかったり、良かれと思って行った工夫が思わぬ事故につながったりする可能性があります。良い方法で貼り方やテープカットを統一することで、看護師の熟練度に関わらず、テープ剥がれやかぶれが起こりにくくなります。

しかし、手技を統一するには勉強会などで情報を共有したり、テープカットの形を含めてどんな固定方法が良いか議論する必要があり、限られた業務時間の中で行うにはかなりの負担が伴います。

そこで、しっかり固定できる上に使用手順がシンプルなテープを活用すると、最小限の労力で手技の統一につなげることができます。

おすすめ製品

skinixのクリアホールドライナーは、伸縮性の高いテープと、簡単にオメガ留めにできるプレカットタイプで、尿道カテーテルやドレーンチューブの固定のために作られた製品です。

まとめ

テープかぶれや剥がれといった分かりやすいトラブルから、テープカットの手間や手技の統一といった仕組みに関わることまで、尿道カテーテルのテープ固定には多くの課題が潜んでいます。これらのトラブルに対処するために、今回ご紹介したような特性を持つテープの活用を検討してみてはいかがでしょうか。