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尿道留置カテーテルにおける実態を調査!管理方法とテープ固定の方法は?

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skinixは2025年6月、尿道留置カテーテルにおける管理方法とテープ固定に関する実態調査を実施し、315名の医療従事者から回答を得た内容を調査レポートにまとめました。

尿道留置カテーテルの「管理方法」の実態

尿道留置カテーテルの管理⽅法の基準・マニュアルの有無や固定の実態について調査しました。
回答者の施設の約4割では、管理⽅法に関する基準やマニュアルが定められていないことが明らかになりました。
施設別に⾒ると、病院では約8割の施設で基準やマニュアルが定められている⼀⽅、それ以外の施設では定められていない割合が⾼くなっています。

3割以上の方が基本的に毎日交換している一方で、6割以上の方は交換頻度が決まっておらず、陰部洗浄や入浴時に交換、あるいはテープが剥がれるまで貼り続けているという実態が明らかになりました。また、基準やマニュアルが定められている施設では「毎日交換」とするケースが多く、定められていない施設では複数日にわたって使用する傾向が見られました。


約3割の方が必ず固定している一方で、患者さんの状態やご家族の意向に応じて、あえて固定しないという選択をするケースも多いことがわかりました。
特に、テープ固定による皮膚トラブルへの懸念から、固定を避ける傾向が見られ、今後は皮膚への影響を抑える工夫や製品のニーズが高まっていることが示唆されます。

固定テープの種類と固定方法・課題について

尿道留置カテーテルを固定するテープについて、テープの種類と固定方法について、調査しました。
固定強度を⾼める「オメガ固定」を実施している⽅は多く、広く活⽤されていることが分かりました。
また、ベーステープとしてフィルムドレッシングを使⽤しているケースも多く、固定⼒の確保だけでなく、⽪膚へのやさしさにも配慮した⼯夫がなされていることがうかがえます。


固定中に発⽣している課題として最も多かったのは、「固定テープが⾃然に⽪膚から剝がれてしまっている」ことでした。
次いで、「固定テープ貼付部分に累積性の⽪膚トラブルが発⽣する」、「剥離の際に刺激が強く、スキン-テア(⽪膚裂傷)等のトラブルが発⽣する」と、⽪膚トラブルに関する課題が多数挙げられています。
また、「⾃⼰抜去(事故抜去)が発⽣する」や、「固定テープが⾃然にカテーテルから剥がれてしまっている」という声もありました。
さらに、「固定の⼿順が複雑なため、スタッフに正しい⽅法を徹底できていない」という運⽤⾯での課題も⾒られました。
⼀⽅で、「課題は発⽣していない」と回答したのは22⼈にとどまり、何らかの問題を感じている施設が⼤多数であることがわかりました。

いま、尿道留置カテーテルの固定用テープに求めること

尿道留置カテーテル固定用のテープに対して最も求めることは「皮膚トラブルを起こさないこと」であり、貼付中の皮膚トラブルの少なさを求める人が99%、剥離時の皮膚トラブルの少なさを求める人は98%にのぼりました。それに続いて求められている要素は、上位から順に「固定中に剥がれにくいこと」「手順が簡単で統一しやすいこと」「カテーテルをしっかり保持できること」でした。
これらの結果から、皮膚にやさしく、かつ確実に固定できるテープが強く求められていることがわかります。また、手順が複雑だと誤った固定や現場でのバラつきが生じるため、誰でも簡単に貼れることも重要な要素と捉えられています。

まとめ

・基準やマニュアルが整備されている施設は全体の約6割にとどまり、病院とそれ以外の施設とでは整備状況に大きな差があることが明らかとなりました。さらに、マニュアルが整備されている施設であっても、患者さんの状態やご家族の希望に応じて、あえてマニュアルに沿わない対応がとられるケースも多く見受けられました。
・固定方法については、オメガ固定やベーステープの使用など、固定力と皮膚へのやさしさの両立を図った工夫が多く見られました。一方で、固定に関するトラブルとしては、皮膚トラブルといった身体的な課題が多く報告される一方で、手順の煩雑さといった運用面での課題も挙げられており、何らかの問題を抱えている施設が大多数を占めていました。
・尿道留置カテーテル固定用テープにおいては、「皮膚トラブルを起こさないこと」が最も重視されていることが分かりました。加えて、剥がれにくさや手技の簡便さといった要素も求められており、固定力と皮膚へのやさしさを両立した高機能な製品が必要とされている現状が明らかとなりました。

 

PDFのレポートでは、その他の課題などの記述を詳細に記載しています。
無料でダウンロードできますので、以下より、お申し込みください。
【資料名】尿道留置カテーテルの「管理方法」と「テープ固定」に関する実態調査レポート