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褥瘡予防はトータルコストで考える|シリコーンフォームドレッシングが「実は経済的」な理由

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褥瘡予防の代表的なアイテムである、ドレッシング材。
日々のケアの中で、どの製品を選ぶべきか試行錯誤されている方も多いのではないでしょうか。

代表的なドレッシング材には、「ポリウレタンフィルム」や「シリコーン系粘着剤のポリウレタンフォーム(以下、シリコーンフォームドレッシング)」があり、これらはそれぞれ異なる特長を持っています。
ポリウレタンフィルムは、非常に薄く表面の滑り性が高いため、「摩擦」から保護するのに優れています。
シリコーンフォームドレッシングは厚みがあるため、優れた「圧力」分散効果を発揮します。また、シリコーン系粘着剤により、肌にやさしく貼りはがしできる点も大きな特長です。

それぞれの詳細な特徴と使い分けについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
褥瘡対策|ドレッシング材はどう選ぶ?場面に応じた使い分けと、シリコーンフォームドレッシングの推奨の背景

体圧分散性能や肌へのやさしさに優れ、ガイドラインでも推奨度が高いシリコーンフォームドレッシング。
「できれば使いたい」と感じていても、「製品単価が高くて導入を諦めざるを得ない」「観察のために剥がすのがもったいなく感じてしまう」と、お困りになった経験はないでしょうか。

実は、製品の単価のみに着目するのではなく、「観察の効率」や「看護師の人件費」まで含めたトータルコストで評価してみると、製品選択の見え方は大きく変わってきます。

●製品単価と、観察に伴う交換頻度

まずは、褥瘡予防におけるポリウレタンフィルムとシリコーンフォームドレッシングの単価と標準的な使用期間を整理します。
なお、ポリウレタンフィルムには減圧効果がないため、クッション材の代用として滅菌ガーゼを併用した場合と、シリコーンフォームドレッシングを使用した場合を比較します。

表1 各種予防品の仕様と単価比較(仙骨部への使用を想定)※ 価格は概算値

汎用性の高いフィルムとガーゼは1回あたり170円と非常に安価です。
一方、予防用のシリコーンフォームドレッシングは1枚1,600円と、約10倍の単価となります。
しかし、貼付部分の皮膚に異常がないかを毎日観察する必要があるため、フィルムやガーゼは毎日の交換や貼り替えが必要です。
これに対し、シリコーンフォームドレッシングは貼り直しが可能であり、観察のたびに交換する必要がありません。
1回あたりの材料費だけでなく、トータルの材料費や看護師の人件費まで踏まえた1ヶ月間のトータルコストを試算すると、単価だけでは見えない結果が浮かび上がります。

●トータルコストを左右するのは「人件費を含めた運用コスト」

予防品のトータルコストを左右するカギは、「観察のために剥がしたあと、貼り直しができるかどうか」です。

どれほど単価が安くても、毎日の観察のたびに交換が必要であれば、30日間で30枚分の材料費と交換工数(人件費)が発生します。
一方で、1枚あたりの単価が高くても、観察後に貼り直して1週間使用できれば、30日間で必要な材料は約4枚分に抑えられ、交換工数も大幅に削減されます。

表2 仙骨部における予防コスト試算(30日間/患者1名あたり)
※ 看護師の平均時給は2,565円として算出
※1 カット(約1分)、古い製品を剥がす(約1分)、観察(約1分)、皮膚の乾燥と新しい製品の準備(約1分)で計4分×30日
※2 観察(約1分)で1分×30日

図1 仙骨部における予防コストの比較(30日間/患者1名あたり)

試算の通り、貼り直しによる継続使用が可能なシリコーンフォームドレッシングは、材料費が抑えられるうえに作業時間も大幅に短縮できるため、1ヶ月間のトータルコストを低く抑えられます。

●観察は、「見ればOK」ではない

「貼り直しによるコスト低減が目的なら、最初から透明な資材を貼って、剥がさずに上から観察すればよいのでは?」という疑問を抱く方もいるかもしれません。
しかし、褥瘡予防における観察は「見るだけ(視診)」では不十分です。
早期発見が難しいDTI(深部損傷褥瘡)をはじめとする、局所の変化を正しく判断するには、実際に手で触れる「触診」を含めた総合的なアセスメントが欠かせません。
さらに、スキントラブルを防ぐためには、定期的に剥がして汗や皮脂を清拭し、皮膚環境を清潔に保つケアも必要です。
つまり、確実なアセスメントと皮膚の清潔を両立させるためには「一度剥がして観察・清拭を行い、再びきれいに貼り直せること」が求められます。

●繰り返しの観察でもシワになりにくい「プレスワイプ」

「予防専用」として開発されたプレスワイプは、毎日手軽に観察を行えるよう、「貼り直す際にフィルム同士がくっついてシワになる」「端からめくれてしまう」といった現場の課題の解決にこだわっています。
そのため、観察や清拭のために何度も剥がしても、きれいに貼り直すことができ、最長1週間お使いいただけます。

プレスワイプの仕様については、以下からぜひご覧ください。

製品の単価という「点」のコストにとどまらず、適切なアセスメントの実施と看護師の工数まで含めた「面」のトータルコストの視点も重要です。
本記事が、褥瘡予防や製品選びの際の参考になれば幸いです。

 

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