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帝王切開のキズあとを残さないための方法は?|テープを使用した対策

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出産の際に、妊婦さん自身やお腹の胎児の状態によっては自然分娩ではなく帝王切開での出産になる場合があり、その割合は5人に1人と言われています。
そんな時、「帝王切開のキズあとって、どうなるのだろう・・・」「キズあとを残さないようにできないかな・・・」など、不安に思う妊婦さんもいると思います。
今回の記事では、キズあとが残ってしまう原因やキズあとを残さないためにテープを使用した対策の方法とテープの種類や特徴などを紹介していきます。

どんな時に帝王切開になる?

帝王切開には、事前に決まっている予定帝王切開と、出産時に何らかの事情で急に決まる緊急帝王切開の2種類があります。

【予定帝王切開になる理由】
・胎児の頭の位置が上にあるなどの場合
・胎盤の位置が産道に近い場合
・前回帝王切開で出産した場合 など

事前の診察や検査で、経腟分娩にリスクがあると判断された場合は予定帝王切開になります。
日時を決めることで、事前に準備ができるというメリットがあります。
しかし、母体や胎児の状態で緊急帝王切開になる場合があります。
母子ともに安全を考えて帝王切開が選択されます。

帝王切開のキズあとの種類

帝王切開には縦に切る方法(縦切開)と横に切る方法(横切開)があります。
2種類の切開方法それぞれのメリット・デメリットです。

メリット デメリット
縦切開 ・手術時間が比較的短くて済む ・皮膚のしわの方向と一致しないため、キズが目立ちやすい
・キズが恥骨部に近いとケロイドになりやすい
横切開 ・皮膚のしわの方向に一致するため、キズが目立ちにくい
・ケロイドになりにくい
・皮膚は横に切り、子宮壁は縦に切るため、手術時間が長くなる

緊急帝王切開や前回の帝王切開が縦の場合は縦切開、予定帝王切開の場合は横切開が選択されることが多いです。

帝王切開のキズあとが残ってしまう原因

帝王切開のキズあとは体質などによって、赤く腫れたような“はんこんやケロイド”になってしまったり、かゆみや痛みなどの症状がでてしまったりすることがあります。
キズあとが残る原因は、主に「体質」と「物理的刺激」によるものが大きいと言われています。
このようなことが原因で残りやすいキズあとですが、「物理的刺激」の場合、出産後のケア次第で目立たなくすることができます。

キズあとケアの主な方法

キズあとケアは短期的なものではなく、長期的に継続しなければいけません。
まずはテープを使用してキズあとが広がらないようにケアを行い、その後キズあとが目立たなくなってきたらキズあとにもしっかりと保湿を行うようにしましょう。

【抜糸後~6か月目】テープを使用した対策

キズあとケアの方法として代表的なものが、テープを使用したケアです。
テープを貼ることで、キズあとが引っ張られたり、衣服とキズあとが擦れることを防げます。
キズあとは最初は赤く目立ちますが、徐々に周りの皮膚との色合いが同じようになります。
キズあとが目立たなくなるように病院でよく指導される方法としては、医療用のサージカルテープを写真のように、キズあとに対して垂直に並べて貼る方法です。
このように貼ることで、キズあとを保護し、刺激と広がりを抑えてキズあとを目立たなくすることができます。
テープでのキズあとケアは、キズあとと周りの皮膚の色合いが同じようになるまで継続することをおすすめします。
いつまで貼ったらいいか、自分で判断が難しい場合は、主治医に相談してみてください。

【6か月目以降】しっかり保湿

キズあとが目立たなくなってきたら、保湿剤を使用してしっかり保湿を行いましょう。
乾燥すると皮膚がかゆくなってしまい、掻くことでキズあとに刺激を与えてしまいます。
目立たなくなったからといって、油断せずにキズあとケアを行いましょう。

キズあとテープの種類

キズあとケアのためのテープには、以下のように様々なタイプのものがあります。

このように様々な種類のテープがありますが、出産後は赤ちゃんのことに手いっぱいで、自分のキズあとケアに時間をとるのが、難しい方も多いと思います。
そんな時はフィルムタイプのテープなら、はがれにくく貼り替えの回数が少なくて済みます。

フィルムタイプのキズあとケア専用テープ アトレスケアの特長

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まとめ

キズあとが残るのか心配な帝王切開ですが、このようにテープでのケアや保湿を行うことで、キズを目立たなくすることができます。テープにも種類があるため、生活スタイルや肌質に合わせて最適なものを選び、キズあとケアを行いましょう。

■この記事を監修したドクター
浜松医科大学 形成外科 特任教授
中川雅裕 先生

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